レコーディングする時のマイクの位置により、録音される音の質は相当変わってきます。

 今回ドラムセットのマルチマイク録音ですが、8本のマイクでまとめてみる事にしました。
以前はシンバル1枚々々まで16本のマイクを立てて個別に拾っていましたが、気持ちの良い定位を作ることが難しかったので、今回は思いきって8本に抑えたものです。
二本のコンデンサーマイクを使ってステレオ録音したものを音の中心とし、足りない部分をマルチ近接集音で補い、プレイヤーが演奏している時に聞こえるかのような、自然な定位感を得たい、と考えました。
 ドラムの音の中でもスネアドラムとバスドラムは真ん中に定位させる事が常識ですが、自然に定位させるとどうしてもずれが出てきます。
スネアをプレイヤーの正面、センターと考えるとバスドラムはやや右にありますから、ずれて当然なのです。
 定位を作るのに色々とステレオ集音の位置を試してみましたが、演奏者の真上、やや後ろの位置より人間の頭の幅にセッティングし、左右に角度をつけないのが一番良いようです。
マイクを外側に向けたり、二つのマイクを離しすぎると、ステレオが拡がり過ぎる感じでした。
 また、トム類を拾うダイナミックマイクはどうやら音源から少し離した方が音の芯のみを拾ってくれるようです。
ドラムマイクセッティング.JPG

DrumStudio LA FIESTA