朝、街の温度計は16℃。
慣れたせいで、行きに30分かかった駅までの道のりを23分で到着。

A4のコピー1枚、紙っぺらのチケットだしよくわからないので一応新幹線出発30分前の駅到着。

Renfeスペイン国鉄の新幹線AVEにはセキュリティチェックはあるものの、すんなりと乗れる事がわかった。
普通の鉄道のように構えることなくぎりぎりでもOKだから利用価値は高いだろう。

こんなに余裕なら一本早いのにすれば良かった、と思ってもそれはあとの祭り。
というのも出来ればマドリッドで空港に移動する途中に可能ならばあの美味しいビール屋に立ち寄りたいと思っているから。
一応、計画は立ててみた。
出発の2時間前には空港に到着したいとして、それが14:10、新幹線の方はマドリッドのアトーチャ駅到着が12:20、この1時間50分の間に空港までの移動&ビール飲みをしようという素晴らしい計画。
途中で予定に遅れが出たら、ビールをあきらめて直接空港へと向かう事にする。
駅からビール屋至近の地下鉄駅までは4駅、ビール屋から空港までは2回乗り換えの計11駅。
11駅…乗り換えを含めて40分くらいで着くんじゃないの?って事で徒歩の10分も考慮してビール屋到着は12:50、出発は13:20という事でなんとか30分間の滞在時間をひねり出したいと思っている。

スペイン新幹線は快適だ。
定刻通りの発車、座席も広いし、4人組なら真ん中に大きなテーブルを出せたりもする。
荷物置き場も広い。
ヨーロッパのモノづくりもあなどれないぜ。
http://art25.photozou.jp/pub/234/985234/photo/52155037.v1286384648.jpg

コルドバからマドリッドへ向けての車窓の景色が随分と緑が多くなったなあという印象。
こんもりとした低木が生い茂る。

果たして…アトーチャ駅には予定より5分早い12:15着、地下鉄のSol駅には10分早い12:30着という事で歩きの時間は予想よりかかったものの(本日土曜日、休日で歩道が混んでいるのを考慮し忘れたため)、ビール屋には12:42着。
予定より8分早いとは素晴らしい!

ウェイトレスは自分の事をよく覚えていてくれて、「ヴァイツェンの大きいの?それともトラピストビール?」と、自分に対して完璧な質問。

ヴァイツェンを注文。
http://art33.photozou.jp/pub/234/985234/photo/52155008.v1286384604.jpg
美味いなあ…これならいくらでも入る。
ヴァイヘンシュテファンのヴァイツェン。日本でこれ頼んだら大きいから一杯2000円くらいするんじゃん?

ラ・トラッペも美味しいが、こちらはおそらくアルコール度8%くらいあるので飲み過ぎに要注意。
これもこの大きさにして日本で頼むと一杯1300円くらい。たぶん。
http://art42.photozou.jp/pub/234/985234/photo/52155013_org.v1286384616.jpg


http://art27.photozou.jp/pub/234/985234/photo/52155019.v1286384626.jpg
(珍しいシメイのポスター)


しかし、スペインのあちこちをぶらぶらした中でこんなビールを出すのはここしかなかったので、やはりこのお店は要チェックです。
場所は王宮前のアルムデナ寺院からマヨール通りを1ブロック進んだ角。
「シメイ」の看板が出ているのですぐにわかります。
サーブのディプロマも取っているから、入れ方も抜群である。
スペインなら、マドリッドなら、セルベッサリーア・ラ・マヨール、お勧めです!
ヴァイツェン生500mlにトラピストビール300ml、それにタパスを二つ
頼んでしめて10.2ユーロ!
安っ!


地下鉄車内でカラオケやってる人がいる。
ありゃヤバいんじゃないかなあ。
歌は他の辻音楽師よりもハードル高し。

なんだかんだで超予定通り14:10空港に到着。
イージージェットのカウンターは混んでいるが、果たして何時に通過出来るだろうか。
14:53にチェックイン完了。
実に模範的。
荷物検査とパスポートコントロールはヨーロッパの場合とてもスムーズ。

しかし搭乗の待合まで喫煙者がいるのか微妙に煙いぜ。
スペインは路上喫煙者が多くて、非常に迷惑。
これはスペインのまずいところ。

イージージェットは中々搭乗開始とはならない。
ちょっとストレスだね、これは。

どうでもいいけど、ダイソンのエアータオルはすごいなー。
まぢ数秒で手が乾いた。
こんなの初めて!


さてさてロンドン、ガトウィック空港の入国審査は非常にスムーズでした。
ものの数分。

しかし本日の、というか今回の旅最大の悲劇はここから始まったのであった。

順調に市内へと出て地下鉄に乗り換え颯爽と宿に到着。
さあ、パブでエールを飲むぞと思った矢先にブックエラーで他のホテルを用意させてもらったからそっちへ行けと…。

バスでヴィクトリア駅まで出ればあとは歩いて数百メーターだから簡単だという。
ここから、予約しておきながら場所を知らない事の地獄を味わうのであった。
同級生から「明日はロンドン大荒れだよ」と聞いていたが、本日すでに大雨。
もらったのは住所と、形がかろうじてわかるだけのドットの超荒いプリントアウトされた不鮮明な地図のみ。
まさに修行というか、宿探しゲームというか。
主に通る道の名前を三つ聞いていたので、それを頼りに進むべき道を探す。
見当を着けては行くものの、そう簡単には見つからない。
あちらに行っては再び基点に戻って出発をマメに繰り返した。
メトロの駅の周辺マップには乗っていないし、雨の中、何度か道を尋ねはしたが中々わかる人もいない。
大雨だからみんな道を急ぐ。
自力で探すのはあきらめかけ、流しのタクシーを止めて事情を話すと、近すぎるからという理由で乗車拒否されーの。
駅前のタクシースタンドは超長蛇の列だしー。
気の遠くなる大雨の中、意を決してえいや!と進んだらついに宿へと続く道が見つかった。
宿への到着はなんと23時過ぎ。
前の宿への行程も含めて実に3時間半もの間、大荷物を担いで宿を探し回ってしまった。
今回のこれも神が私に与えたもうた必要なる修行であったのだろうか。

宿でまずは荷をほどく。
リュックの一番底に入れてあったバスタオルは絞るとジャーと水が出た。
その他推して知るべし。
衣類から何から全てを鞄から出し、絞り、ハンガーに吊す。
靴はガブ食い、ジャケットの袖も絞ればジャーだ。
最悪な夜であった。
作業に追われ、パブへと飲みに行けなかった事は言うまでもない。

地図がないという事はかくも恐ろしいものであると思い知りました。
特に雨の日には!

ついでだが、ブッキングエージェントの「アゴダ」はトラブルが多いなー。
今回これでトラブル二件目。
トラブっても対応が良ければOKなのだが…アゴダの対応は良いとは言い難いだろう。