「麻薬」をキーワードにして世界の事情がよくわかり、中々楽しい紀行文である。私はまったく麻薬に関係した事はありませんが(笑)、なるほど、違法なところではこんな世界もあるのですね。

 世間では絶対悪視されている麻薬の危険性について、おそらく殆どの人が無知なままに「ダメなものはダメ」と考えているかと思いますが、それがなぜ社会に受け入れられないものであるのかについて、まっさらな目で事実を捉え、それについて考えてみる必要はあるでしょう。

 この本での「麻薬」に対する考察は、滅多に目にする事の出来ない、麻薬体験者自身が書いた著作物であり、その見識は一聴に値するでしょう。マリファナ等、体にはまったく無害であるのになぜ摂取禁止になっているのか、著者は現在の社会常識に反して一部の麻薬を肯定的に捉えています。

 結論から言えば、私は人体に無害で依存性もないマリファナ等の麻薬にさえも「NO」の立場ですが、それは社会に及ぼす勤労意欲の減退が無視出来ないのと、幻覚が時としてもたらす精神の錯乱状態が犯罪を誘発しかねないと思うからです。
 
 しかし、物書きにはなんでこんなに日本嫌いの人が多いのかなあ・・・。

「マリファナ青春旅行」麻枝光一-幻冬舎アウトロー文庫
「マリファナ青春旅行(上)」麻枝光一-幻冬舎アウトロー文庫.jpg

「マリファナ青春旅行(下)」麻枝光一-幻冬舎アウトロー文庫.jpg

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