コルドバのセントロ、観光地区は非常に狭いのでセントロコメルシアルというか、新市街の方もあちこちと歩き回ってみた。
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(テンディーリャス広場)

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(駅から旧市街へと続く公園)

街のあちらこちらに水飲み場が設置されているところから、この町の水道水は飲めるという事がわかる。
どれどれ。
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世界遺産の旧市街を出ると1ブロック先にはすぐに大規模なマンションがあったりして、コルドバ、あなどれない。
昨日、こぢんまりとした街だなと思ったのは、主に旧市街しか回らなかったから。
アルカサールの向こうや橋を渡った向こうには、ごく普通の街の姿があった。

街の温度計は午後13時15分に30℃を表示していた。
まだまだ夏という感じだが、木陰は30℃とは思えないくらい涼しい。
いや、実際もっと低いんじゃないか???
日なたではやや汗ばむ陽気だが、木陰に入ればしのげるのでとても過ごしやすいといえる。

そういえばこの街に来てから、雲のかけら一つ見ていない。
完全なる快晴が続いている。
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(メスキータ)

この乾燥具合からか、洗濯物も乾くのに一晩かからない。
ま、ものにもよるとは思いますが。

街を歩いていると、物乞いが多い。
先進国スペインにして、これは意外だった。
乳飲み子を抱えたお母さんが空のコップを振るのが典型のパターンだが、男性の姿もちらほら。
「No tengo para comer(何も食べるものがない)」と書いたプラカードを持ってにこやかに物乞いをするおじさんには度肝を抜かれた。
そんなのありかよって。
ま、物乞いとはきっとそんなに悪い事ではないんだな、この国では。


再びタブラオ、カルデナルを予約しに行く。
今日は2日目だからという事で、半額に!
ラッキー!
そんなサービスがあるだなんて。

案内の人がいうには、昨晩のギターはワールドクラスのマエストロだったけど、今日の演奏はその教え子なんだという。
さて、そのプレイや如何に。
彼は「バララン」が強過ぎて良くない、というのだが・・・。


昨日の続きだけど、イスラムの最大版図を築いたウマイヤ朝の首都、シリアのダマスクスにはとても興味が湧くなー。
シリアは複雑な政治の国であり、議会もキリスト教系とイスラム系で半々だという。
うーん、面白そうだ。

イスラム教徒お抱えの有能な人材集団であったというユダヤの人たち。
彼らが祈りを捧げるの場所が、このシナゴーガ。
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意外と素朴な印象。

帰りしなに一杯、ワインをひっかけようと宿の近所の酒場に入った。
まさか・・・と思う間もなく「アラゴン」という15リッター入りの箱からそのまま注がれたワインは、悪夢の味だった。
最低。
安いのが常温のぬるいままで、アルコール臭が強い。
いや、参ったね。
まさか、スペインであんなにまずいワインを飲む事になるとは・・・気を付けよう。
昨晩のはとても美味しかったので、みんなあんなレベルなのかと油断しました。
夜は・・・飲み直すぞ!


ところで、藤田さんの旅は徹底して歩く旅だ。
酒は飲むが、それ以外は修行僧の様なものだ。
特にしがらみがなければ、起きている間中ずっと歩くから、日に20キロは歩く。
ろくに食事も摂らずひたすら歩く。
ライブ漬けになる、例えばキューバとかだったら、その上ろくに睡眠も摂らない。
こうして外を歩き回っていると、食べたくならないし、また、眠くもならない。
不思議と、ずっと元気だ。
大体、日本に帰った直後などは眼光鋭くギラギラとしたパワーを身にまとっている事が多い。
古来、歩く行を重要な修行の一つとして掲げる宗教が多い事には納得がいく。
歩くおかげでスタミナが付く他、毎回5キロは痩せるという特典がもれなく付いてくる(ま、数ヶ月で元通りですが)。
そして・・・何というか、カンが冴えるようになるのである!
年に一度か二度はこうして外の世界を出歩きたいものだ。

そうそう、本題に戻ると、歩きの視線からついつい取りこぼされがちなものを拾っていく。
同じところを何度歩こうが、それは新たな発見の連続である。
時間が違えば、同じ場所は、自分にとって同じではない。
出歩く時間の長さは様々な出会いのチャンスを決定的に大きくする。

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夜。
出掛けようとする矢先、道路の方でクラクションの嵐。
ベンツが縦列駐車してあってバスが通れない。
ラクションの嵐。
近くのバルでセルベッサ「アランブラ(アル・ハンブラ)」を注文し高見の見物を決め込んだところ、ほどなくして警察がやってきた。
問題解決。
車の主は調書を取られている。
罰金はいくらくらいなのだろうか。
車の流れはいつまでも続く。
この流れを見るに、1キロじゃきかない渋滞だったようだ。

カルデナスに到着。
受付の子が自分の事を「二回目ね」と覚えていてくれた。
こんな時、覚えられやすいアジア系の顔は得だなー。

会場は今晩も満席、セビージャといい、どうやらアンダルシア地方でフラメンコを見る時には予約が必要なようだ。


ライブ。
「バラランが良くない」の意味がわかった。
ソロギターの演奏を聴いていると、彼の場合、旋律よりも伴奏の方がやや勢いよく大きくなってしまうのだ。
本来は単音で弾く旋律を浮き立たせなければならないだろう。
単音を浮き立たせるには、重音の伴奏を想像以上に弱音で弾かなくてはならない。
重音で弾く伴奏は弦が多い分、また大らかに弾ける分、音のパワーが強くなりがちなので、それは想像以上に弱音で弾かなくてはならない。
確かに、昨晩は気にならなかった。

フラメンコはやはり足裁きで盛り上がる。
大切なのはサパテオだ。
もしかしたら、日本のフラメンコダンサーはサパテオ、苦手なんじゃないか。
あれは身体の芯でフラメンコのリズムを体得しなければ出来るものじゃない。
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