君が代を歌わない事は左翼とか護憲派のシンボルだもんね。
よく知ってるなー。

そうなんだよ、何から情報を得るにしても人の言葉にはその人の主張するところが入ると思う。
オレも含めてね。
だから歴史を判断するには揺るぎない事実の積み重ねを見てからにしたいんだよね。

今回の件で揺るぎないのは公文書として出ている「憲法草案を作成したのは、連合軍総司令部(GHQ)の民間局だった。」って部分だけだね。
「鈴木氏らの憲法研究会の意見が(GHQの憲法草案に)影響を与えた」からと言っても、当時主権は日本になく、GHQの意向に沿った彼らに都合の良い意見のみが日本側の意見として取捨選択されたに過ぎないって考える方がむしろ自然なんじゃないかな。
当時、日本の方向性を決定していたのは、残念ながら彼らだったのだから。
そしてそのようなどうにでも捉える事の出来る部分は真実の歴史を解明する手掛かりにはならないと思う。
手掛かりになるのは、例えば物的に残るもの、事件を多くの人が同時に見て間髪入れずに綴ったその記録が数多く残っているもの。そのような動かしようのない事柄のみを判断材料にしたいと思う。

そして記者が何よりと語る「圧倒的多数の国民は新憲法を歓迎し〜」という下りは、万が一それがそうだったとしても憲法が押し付けであったのかどうかという事とは関係ない事柄だね。
憲法を作った後、それがどう国民に受け入れられたかという話であって、憲法がどういう経緯で成立したかという事とは全く関係のない話だ。
こうした論理のすり替えは新聞大得意だ。


それから・・・ごめんな、気を悪くしたら申し訳ないんだけど・・・
Hの感想文だという「戦争を知らない人たちが憲法を変え、戦争できるような社会になったら、苦労した人たちに失礼だと思う」という下り、どうなんだろう、敗戦後に苦労した人たちがいた事も事実ならば、世界に評価された大日本帝国憲法を作り、同じ私たちの先人として苦労を重ねた明治の人たちの事はどう思う?
彼らにしてみれば占領軍の手によって、勝手に簡単に、充分に素晴らしかった憲法を葬り去られてしまったわけ。
明治の憲法は教科書によってかなり悪くいわれているけれど、よくよく読んでみれば当時の先進国に引けを取らない立派なものであったと思うよ。
よく喧伝される部分についていえば、今だって王政を保つ国はたくさんあるし、徴兵制だってたぶんない国よりもある国の方がスタンダードだ。
ドイツ、スウェーデンデンマークフィンランドノルウェー、スイス、ロシア、韓国、北朝鮮イスラエル、トルコ、台湾、エジプト、マレーシア、シンガポールポーランドカンボジアベトナム、タイ・・・メジャーな国は徴兵制度のある国。米国は70年代に廃止したけどね、ベトナム戦の失敗によって。
戦力の不保持を謳う国に至っては日本以外ないんじゃないか、良いか悪いかは別として。


そして俺自身の考えをいうなら、武力を持たない事よりも、戦争を呼び込まない努力をする方がより尊いと思うんだけどな。
戦力の不保持は侵略国家の欲望を煽る愚かな政策だと思う。
用心をして、平和と安全を守る。
身近な生活に於いてはごく当たり前の、この至極一般的な事がなぜ批判的にのみ語らなければならないのか。
この問題に対しては圧倒的に肯定的な意見が出にくい今の日本の世論は偏向していないだろうか。
人殺しの話ではなく、自衛して多くの人の生命の安全を守ろうという話なのに、多くの人は目を背けたがる。疎んじる。
オレだって平和である事が尊いという思いは護憲派の人と一緒だ。
用心する事によって自立的に戦争を防ぎ、国民の生命を守る、戦争を防ぐ事により、ひいては侵略の手先として無駄な犠牲となるかもしれなかった他国の軍隊にいる人の生命の安全さえも守る。

「自分自身も、他の国だって、攻撃してくる心配のない国を攻撃しないと思うんだよね」
そうだったら、どんなに素敵な事かと思う。
もちろんそう思うよ。
が、しかし・・・
オレがオレのような考えに至った経緯は・・・やはり歴史にある。
例えばインディアン。
白人に対して当初は友好的でさえあった彼らは白人の都合により一方的に抹殺されてしまった。
例えば中南米インディオ諸国家。アステカとかマヤとかインカとか、色々あるよね。
白人に対して当初は友好的でさえあった彼らは白人の都合により一方的に抹殺されてしまった。
アジアの多くの国が白人国家の植民地であった時に、幕末の日本は薩英戦争や馬関戦争を通じて負けはしたけれど、彼らに手強い相手と認められ、植民地とはならなかった事実。
日本が立ち上がったあの戦争の前にはアジアとアフリカの殆どの国が植民地化されていたという事実。
戦前アジアの指導者の多くが日本に留学し、戦後独立を勝ち取って行ったという事実。

「誰が黒人のオバマ大統領が誕生する世の中を想像しただろうか。人類は進歩するんだ」と言われれば、それも白人中心主義の詭弁だ。
歴史をさらに遡れば白人国家はイスラムやモンゴルに勝てなかった時代がある。
オレにいわせれば、米国に黒人大統領が誕生したというのは、単に歴史がまわっただけに過ぎず、そんな事は進歩と何の関連性もないように思える。
最も古い文明と認識されている辺り、エジプト文明メソポタミア文明黄河文明・・・どれもが有色人種の文明じゃないか。
端っから有色人種は白人種に劣るのだと前提で話をする必要はないんじゃないか。
米国に黒人大統領が誕生した事はそんなにすごい事なのか。進歩の証なのか。そのような捉え方はそれこそ黒人に失礼なんじゃないか。

そして、理不尽な戦争や略奪はこの現代に至るまで全く途絶えた事がない。
ちょっと古いが米国のイラク侵攻、なんだありゃ。
殺される理由のなかったフセイン大統領は殺されてしまった。

たった今テレビで盗難車が外国に輸出される問題を扱っていたけれど、中国人の一部は「日本は鍵をかけないで金庫を路上に置いておくような国だ。盗られる方が悪い。絶対に盗られないように防備しない日本が悪いんだ」って事を言ってたぜ。
こんな事も、嫌な事ながら事実。
至極当然と思われている事柄にだって落とし穴はたくさんあるよね。


平和な世の中を守るためには、今の段階においてまだまだやる事があるんじゃないかなー。
どう思う???