受験の聴音や新曲視唱で高得点を挙げる近道は人によって違う。
受験対策ソルフェージュレッスンの場合、レッスンでは基本的にウィークな部分を埋めていく事が多いが、それは和声の理論であったり、純粋な書き取りの技術であったり、人によって様々だ。

ところで、そもそも大学受験前にソルフェージュを学ぶのはなぜなのだろうか。
様々な情報から「音楽を把握する」能力を身に付けるためだろう。
だとすれば、決定的に成績の取れないものはまず、音楽そのものにたくさん当たる事が必要であり、またそれが逆に受験のためのソルフェージュ能力を格段に伸ばす事につながるのではないだろうか。

結局のところ、聴音のレッスンだからといって書き取りだけやらせても、聴音能力が伸びるケースはごく稀であると思う。
音楽そのものにたくさん当たる事がソルフェージュ能力を伸ばす事が多い。
例えば書き取った問題は必ず弾く、歌う、分析する、こういったケアが非常に大切になると思う。
問題集を弾きちらしてみるだけでも相当にセンスが身に付くはずだ。
四声体など問題集を一冊弾いてみれば、かなりの音配置センスが身に付くはずだ。
新曲も聴音も、取れないものは、歌えないものはバンバン弾いてしまえばよい。
教材にかける投資を惜しまない事。
そうして、音そのものと向き合う時間を多く過ごす事が大切だろう。
新曲ならば自分なりに即興で伴奏をつけて歌ってみる、あるいは左手の伴奏と共に右手で課題を弾いてみる、そんな事をしていれば、受験レベルのソルフェージュなど恐れるに足りないだろう???

和声付け等、講師からどうやればよいのか理論的解説・指導を受けながら一定期間そのように課題と向き合う時間が必要だろう。
受験スタイルでひたすらに聴音したり視唱するのは、そればかりではソルフェージュ能力は育ちにくいだろうなー。