現時点で考えるならば自民が練り上げた案が良かったのだろう。
目指すところはもちろん誰もが「戦いのない平和な社会」だろうが、そこに行き着くまでの手法については様々な考え方が存在する。

鳩山さんが描いた空想は近隣諸国の情勢についてあまりにも配慮が足りなかった。
私だって他国の軍隊に自国の安全を任せる今の状況には多大なる不安を感じる。
しかし無法国家に囲まれていると言わざるを得ない現在、もしも沖縄から米軍を撤退させるならまずは「自衛隊」からきちんと格上げした強力な「日本軍」を再創設するべきだろう。
それを抜きにして日米安保を破棄するような行動は、今の情勢では自殺行為と言わざるを得ない。
自国の軍隊ならばいかにもコントロール出来るが、他国の軍隊についてはそうはいかない。
今、弱みをさらけ出して他国の軍隊が日本に攻め入るような事になったならば、その責任は償っても償いきれないほどに重いものだろう。
もちろん「自国の軍隊」にだって戦争を起こすリスクはある。
しかし、「自国の軍隊」と「他国の軍隊」のどちらが信用するに値するのかについては考えるまでもないだろう。
自国の軍隊の方がコントロールしやすいのは自明の事だ。

本当に平和を実現させたいのならば、現時点では他国の軍隊に攻め入る隙を見せない事だ。
無防備はいたずらに戦争を誘う。
無防備は罪である。
防備する事はマナーだ。

軍縮を真剣に行いたいならば、まずはそれをリードするだけの発言力を備える事だ。

軍備は残念なほどに経済を圧迫するだろうが、社会の平和、世界平和の実現、国民の安全を守るために現時点では絶対に必要だ。

理想を実現させるには、コストが必要なのだ。
理念を実現するには、それに見合うだけの「力」が必要だ。

口先だけの「世界平和」はむしろ戦争を誘発する。

万事がバランスを欠けば危うい事、それは真理である。

さきの敗戦後、日本に科せられた憲法9条など、一刻も早く廃棄すべきものの筆頭である。


まずは強力な日本軍の創設、ついで米軍基地の返還、独立と平和の達成、誇り高く人間らしく生きるためにはこれが必要不可欠だろう。

そうした上で、あくまで戦争には反対する。
これが独立した良識ある大人の態度ではないだろうか。